仕事ができた人ほど危ない?定年退職男が悩む3つの事実
あなたは老後をどのようにイメージしますか?
ゆっくり旅行でもして、小さな庭で野菜を作って、自由気ままに暮らそう。たまに気の知れた仲間とゴルフや飲みに出かけ、贅沢するわけでもなく、年金の範囲で暮らしていこう。
このようなイメージが多いかと思います。
しかし、現実には落とし穴が待ち構えています。退職金を早い段階ですべて使ってしまったり、趣味がなくやることがない。実は仕事ができた人に多いのがこのような悩みなんです。このようなことにならないために、今から備えられることはあるのでしょうか。
この具体的なノウハウを、3,000件を超える退職マネープランニングをしてきたFP法人ガイア代表取締役の中桐啓貴氏と日経マネー副編集長の羽生祥子氏が共同で考えた「退職貧乏にならない6つの方法」という著作から「3つの事実」について紹介します。
それでは「定年退職男が悩む事実と落とし穴について」さっそく本編に入っていきましょう!
【元ネタ本】
定年退職男が悩む「番狂わせ」
できるビジネスマンほど危ない?
想像してみてください。
通い慣れたオフイスで、長いビジネスマン生活をついに卒業する日を迎えたあなたが、たくさんの仲間に囲まれています。
「おめでとうございます!」
そうです。今日はあなたの退職記念日です。
笑いあり涙ありの40年間の会社員生活を振り返りながら、拍手で見送られるあなたの目頭が熱くなります。ここから始まる第二の人生に、さまざまな期待を抱いているはずです。
多くの方がこのように考えているのですが、ここで少し冷静になる必要があると著者は語ります。過去記事で「退職金バカ」という著作を元ネタに記事を書いた事があるのですが、退職後に破産する人は増加しているのです。
詳しい数字や概要は過去記事を読んでいただきたいのですが、本著作では「仕事ができる人ほど危ない落とし穴がある」そのように著者が忠告しています。
【過去記事】
ー仕事ができる人が陥りやすい落とし穴
「俺は仕事ができる」という無意識の自信の先にある落とし穴があります。
それは「離婚」です。
なぜ離婚してしまうのかと言いますと、奥様に説教する回数が増えるからですね。
例えば、冷蔵庫を開けてみると「何なんだ、この片付いていない冷蔵庫は!賞味期限切れのものまで入っているじゃないか。在庫管理がぜんぜんなっとらんな、おまえ」とお説教が始まります。
これと同じようなことは「退職直後、ほぼ全ての家庭にある光景」だと著者は語ります。家計管理の方法、奥様の段取り、やり方、この一つ一つが気になって仕方がないのです。
つい先日まで良しとされていた「敏腕上司の指導」を家庭に持ち込み、奥様を部下のように指導し始めるのですね。これには奥様はうんざりです。そして、互いにすれ違う回数が増えて熟年離婚という末路です。
ちなみにNEWSポストセブンの記事データによりますと、25年で熟年離婚が7割も増加し2014年度の熟年離婚件数は3万6800件とされています。厚生労働省では平成27年度は22万6198組みが熟年離婚しているというデータもあります。
離婚したらもちろん慰謝料、年金分割制度、財産分与などのお金の問題も絡んできます。まずは、奥様に「文句」や「上から目線」の口調には細心の注意が必要です。
奥様を「おまえ」と呼んでいる人は注意してくださいね!
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退職後の趣味が生活を圧迫?
「退職後はどんな趣味を増やそうかな?」
こんな気持ちになりますよね。
「現役時代は忙しくて、自分の時間もまともになかった。退職後はその分、趣味活動を広げて、友人作りに励むか」
仕事に打ち込んできた人こそ、こんなふうに意気込む人が多いと著者は語ります。ここにも注意したい落とし穴があるのです。
それは、趣味や遊びに費やす時間とペースの問題です。
退職すると、当然ながら時間ができます。すると、どうしてもお金を使った趣味や交友が増えてしまうと著者は語ります。「交流会」と称した「飲み会」も、17時集合で明るいうちから飲み始めてしまうので、飲食代はかさみがちとなります。
会費5000円の飲み会が週2回あったとして、月に4〜5万円の飲み代となり生活を圧迫しているという事実です。
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「写真が趣味」という方が多い?
趣味を広げすぎるのも要注意だと著者は語ります。
ゴルフ、写真、山登り、大人に人気の趣味やスポーツは、何かと道具代がかかります。僕個人としては「将棋」は素敵だと思います!
その中でも、人気が高い趣味が「写真」です。
日経マネーで、退職者8人の生活を取材したら、そのうち6人が「カメラ代」もしくは「写真の現像代」が増えたそうです。本著書にはこのように書かれていますが、個人的意見は「ほっとけ!」って思いましたねw
趣味を楽しむには「お金」は多少なりともかかります。別に写真の現像代が増えたからって死ぬわけではないのに「現像代一回で3,500円を超えることも」とか書かれていました。一度しかない人生ですので、好きなように使えば良いと思います。
ただ、趣味を広げすぎると生活が圧迫するのは理解できますよね!
ちなみに、素敵な写真をアップしているブロガーさんがいます。写真をデータ保有し、データで共有することも可能な時代です。写真が趣味の方は、より多くの人に素敵な写真をアップするブログを書いてみるのも面白いかと思います!
【写真日記ブロガー】
不動産投資の落とし穴
老後は家賃収入でホクホク?
退職金が入ってきてすぐに考える使い道は「旅行」「車」「投資」が多いです。
旅行は素敵な時間を奥様と共有できるし、多少出費が嵩んでも良いですよね。次に、憧れのスポーツカーを購入する行為です。「ポルシェ」とか「GTR」とかは比較的、中古車なら手に入る価格帯でありますので、購入する人もいるそうです。
ただメンテナンス費用は高額で、修理頻度も大衆車よりも多く、維持費には覚悟が必要です。ご自身で、車検からメンテナンスまで出来るなら面白いかと思いますね!
最後に投資です。これは本当に失敗が多いパターンだと著者は語ります。
不動産投資で「年金代わりの収入」を夢見て失敗するケースは多いです。スマートハウス(シェアハウス)の事件なんて記憶に新しいと思います。
僕は不動産建築業界に従事していますので、はっきり言っておきます!
不動産投資は「無知」ではまず無理です。本を何冊読んで勉強したとしても失敗します。なぜなら、好条件物件は不動産屋が運用するからです。
もう一度言います。投資であなたに好条件物件を紹介することはまずありません。
【過去記事】
ーー不動産投資の落とし穴
不動産というのは実に複雑なルールや条件によって構成されています。
例えば「相場より安い土地を見つけたラッキー!」って思いますよね?
しかし・・・。
建築協定で思った建物が建てられなかったり、上下水の引き込み工事がなされていなかったり、地盤が軟弱で地盤改良が高額だったり、余分な段差を削る基礎工事が増えたりなど、落とし穴はプロでも見落とすぐらいです。
土地が大丈夫でも前面道路が「位置指定道路」だったらどうしますか?
「新築物件を買うから大丈夫!」「中古物件をリノベするから」と思っているかたも甘すぎますね。利回りには「表面利回り」と「実質利回り」があります。ちなみに金利の「単利」と「複利」だけでも利回りは変わります。
こんな知識は持っていて当たり前のレベルです。「家賃保証します」という言葉に踊らせれて投資する人が多いですが、本当に可哀想だと思います。
仮に年収が1,500万円以上あり預貯金1,000万円以上あるとするならば、はじめて好条件の物件を紹介してくれるかもしれませんね。
まず定年退職したサラリーマンに好条件の好物件を紹介することはあり得ないと知っておいてくださいね。
まとめ
・仕事ができた人ほど離婚しやすい。
・趣味を広げすぎて生活が圧迫する。
・不動産投資して破産する人は多い
いかがだったでしょうか?
少し暗い話題内容ではありましたが、これがリアルなんですよね。破産したから悪いとは思いませんが、迷惑をかけることは間違いないですね。より詳しい内容は本書をお手に取ってみてくださいね!