精神科医が教える「すぐ怒ってしまう性格」を治す3つ方法とは?
あなたは怒ったあとに罪悪感を感じますか?
すぐ怒る性格を治したいと思いつつも、また怒ってしまう。そして、そのあとに「なんであんな言い方をしてしまったのだろう」と落ち込むものです。
そもそも、怒りを抑えることに有効な方法は「話し方」に秘密があったのです!
心理学者ウィリアム・ジェームス氏が「人間は行動が感情を作る」と提言してから、心理学では行動が感情を作ると考えられています。
つまり、面白いから笑うのではなく、笑っているから面白いという理論です。
これは怒りの感情も同じです。いつも眉間にシワをよせた表情で、威圧的な話し方をするからすぐ怒ってしまうのです。すぐに怒ってしまう性格を治すポイントは「話し方」の問題だと精神科医の和田秀樹氏は語ります。
そこで、一体どうすれば「感情的にならない話し方」できるのでしょうか。
【元ネタ本】
すぐに怒ってしまう性格の原因
イライラするのは相手のせい?
すぐに怒ってしまう人とは、すぐにイライラするということですよね。
そもそもイライラさせるのは「相手のせい」だと思っていませんか。そこが、まず落とし穴となっています。
他人と話をしていて、私たちがつい感情的になってしまう原因は2つあると著者は語ります。
【感情的になってしまうとき】
1.自分がイライラしているとき
2.相手がイライラしているとき
(P32引用)
とても単純で笑えてきますよね。
そもそも、相手がイライラさせるような話し方をしてきたから、つい感情的になってしまった。だから「私のせいではないです」と思うものですが、「それって本当にそうでしょうか?」と著者は投げかけています。
ーー悪いのは相手と思い込んでいる?
自分がイライラしているときでも、相手がイライラしてて挑発的な発言に乗ってしまい感情的になったときでも、どちらも後から冷静な気持ちになったとき「苦い後悔」として残りますよね。
つまり、共通するのは悪いのは相手だと思い込んでいる限り、いつもまで経っても「すぐに怒ってしまう性格は治らない」ということです。
ケンカの様子を周囲の人が見ているとき「この人も問題あるな」と感じていることも多いのです。どんなに正論だとしても、感情的になって話している人に知性を感じませんし、稚拙に見えてしまいます。
そのときは「相手のせい」と思っても、時間の経過と共に落ち着いてくると、どちらのせいだかわからなくなってくると著者は語ります。
「相手も悪いけど。わたしも悪かった」とそう思えるようになってくるのです。
そこで「すぐに怒ってしまう性格」を治す1つ目の方法をご紹介します!
「すぐに怒ってしまう」を治す方法 其の一
結論から言いますと、会話中に「ごめんなさい」とか「わたしも悪かった」といったひと事を挟むです。
これだけで会話の流れは一気に変わると著者は語ります。
どっちが正しいかに執着していると、議論は人格否定に流れます。そもそもどちらの主張も正しいですし、間違っているが正解ですよね!
なぜなら、価値観や考え方はひとそれぞれだからです。
すぐに怒らない人は「そうゆう考え方もあるんだな。でも、私にはその考え方は合わないな」と思っているのです。先に謝ったら勝ちや負けとかで判断するのものいいですが、先に謝ったほうが心理学では「後悔が少なくすむ」ことはわかっています。
あと後から、苦い後悔を引きずるくらいなら先に謝ったほう得だと思います。
そうは書きつつも反対意見もあるから面白いですよね!w
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感情的にならない話し方
「やべぇ」はまだ理性が残っている?
つい感情的になって傷つけるような発言をしてしまったときに「やべぇ」と思えるのは、まだ理性が残っており「こんな個人攻撃はするべきじゃない」と内心で反省できているから大丈夫です。
その反省すらできなくなったとき、もう手遅れだと著者は語ります。
「短期は損気」とよく言われるように、怒っているときの会話は、建設的な議論でなく、本来の議論と脱線した人格否定が中心です。
そこで、著者は感情的にならない話し方の「3つの基本ルール」があると語ります。
そして、やっぱり大事な心構えは「自分は絶対に正しいと思い込まない事です」これを心理学で「認知的成熟度」と呼びます。感情的にならない話し方をする人は、決まってこの認知的成熟度が高い傾向にあります。
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ーー「すぐに怒ってしまう性格」を治す 其の二
【感情的な話し方にならない方法】
・態度や行動に表さないこと
・リラックスして流れに任せること
・目的を忘れないこと (P28引用)
この基本ルールを常に意識していると「しまった」と気づくことができます。
この「しまった」はとても重要で、「いまの、ちょっと言い過ぎた」と反省できます。その際に、「私は別に、間違えた事を言ったわけじゃない」そう考える人もいると思います。
でも、相手が感情的になってしまえば伝わるものも伝わりません。自分の考えや気持ちを伝えたい、わかってもらいたいと思って話すのですから、感情的にさせてしまうというのは話し方のミスだと著者は語ります。
まずは3つの基本ルールを頭の片隅に入れて置いてくださいね!
【過去記事】
好かれようとするから怒りが溜まる
すぐ怒ってしまう性格は自分を抑え込んでいる?
「嫌われたくない」「好かれたい」「愛されたい」と考えて相手の言いなりになっていると、次第に不満が膨らんできてどこかで爆発してしまいます。
そもそも、すぐ怒ってしまう性格の人は普段から自分の感情を抑え込むことが多いのです。対人関係とは不思議なもので、好かれようとすればするほど嫌われてしまうことが多いのですね。
そこで 、対人関係で重要なのは「共感」です。
話をしていてケンカになる相手は決まって「否定」からはいる人です。会話の冒頭が「いや」とか「でも」とか必ず否定をします。このような人物と話をしていて気持ちいいと思う人の方が少数派ですよね。
これも普段から「普通の自分」を抑え込んでいるために起こる現象です。つまり、「頭が良いと思われたい」とか「すごいと思われたい」という背伸びした自分を演じているのです。
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ーーすぐに怒ってしまう性格を治す方法 其の三
「共感」はすぐに怒ってしまう性格を治す方法其の三となります。
不思議と一緒にいると楽しい人っていますよね?
そういう人を観察しているといくつか気づくことがあると著者は語ります。
【なぜあの人といると楽しくなるのか。3つの共通点】
1.誰も無視しないということ。
2.聞き上手であること。
3.話に共感することです。
共通点は視点が他者目線ですよね!
先ほど話した「好かれようとする人」は自分中心です。たったこの違いだけなのです。すぐ怒ってしまう性格の人は、自分の思い通りにことが運ばないことにイライラするのです。
そもそも「怒り」とは、自分が想像していた言動と違う言動を他者がとったときに起こる感情です。自分の中では「だよね!」という返事が返ってくると想像していたのに、相手が「いやそれは違うよ」と反論してきたときに怒りを覚えるのです。
これは「共感」していないですよね。
共感をしていれば怒りを感じることが少なくなるのです。まずは、相手の意見を無視しないで聞いてみる。そして共感したのちに自分の意見を発言してみる。
これだけで、すぐに感情的になることも少なくなると著者は語ります。
まとめ
・自分は悪くないと思っている限り性格は治らない。
・感情的にならない話し方の基本ルールは3つ。
・対人関係を円滑にするには「共感」がポイント。
いかがだったでしょうか?
そもそも感情的になることは自然なことだと著者は語っています。抑え込むのでなく、理解する事が重要なことなんですね。より詳しい内容を知りたい方は、ぜひ本書をお手に取ってみてくださいね!