これだけは知っておきたい!お金の常識と3つの基本知識
お金について勉強したことありますか?
僕は学校の授業で「お金」について教わった記憶はなく、皆さんはどうですか。
高校は商業系だったので、簿記の授業を受けましたが、これもやはり「資格」の勉強であり「お金」の本質的な基本知識とは違いましたね。多くの人は、お金をたくさん稼ぎ幸せな生活を望むのに「お金について」の基本知識を自ら学ぼうとしませんよね。
近年の裁判所への自己破産申立件数は年間で約7万件と報告されています。同時に内閣府の発表データによりますと、日本は先進国の中でも所得格差が大きいとされており、相対的貧困率も先進国では高い傾向にあります。
つまり、そろそろ「お金」について真剣に考えるときがきたのだと思います!
そこで、大手証券会社に38年間勤め、経済コラムニストでご活躍されておられる大江英樹氏の著作を元ネタに「お金の常識と基本知識」をご紹介いたいます。
さっそく本編に入っていきましょう!
【元ネタ本】
お金の基本知識 「本質は信用」
お金って一体どういうものなの?
結論から言いますとお金の本質は「信用」です。
ただし、「信用」と言っても2つの重要な意味があります。1つ目の意味は「お金はみんなの信用で成り立っている」ということ。
2つ目の意味は「お金は信用の対価である」と著者は語ります。
-1.みんなの信用とは?
1つ目の「みんなの信用」とは通貨への信用ですね。たとえば、千円札は文字通り1,000円分のサービスやモノに交換できる「券」です。1,000円札の原価は十数円であり、1,000円札そのものには価値はないのです。
よくお風呂に1万円札をばら撒いて、お金に埋まっている写真を一度は見たことあると思います。もし仮に「円の信用が暴落」したら、ただの紙に埋もれて喜んでいるという写真になりますね!w
-2.お金は信用の対価とは?
さらにお金の持つもう1つの意味は「お金は信用の対価である」でしたね。
これは、住宅ローンやカードローンといった「信用供与」と言うものです。たとえば、新築を建てたいと思っても年収400万以下で勤続年数が2年未満の方は、金融機関での住宅ローン審査はかなり難しくなります。
仮にローンが組めても、借りたい金額での融資が難しかったり、金利が高く、連帯保証人が必要な場合もあります。つまり、あなたの職種や会社の信用。資格や年齢といった能力は間違いなくお金に換算することができると著者は語ります。
「いや、なんでもかんでもお金に換算するのは間違いだ」と思う人もいると思います。それはその通りで、世の中にはお金に換算できないものもあります。しかしながら一方では、確実にお金に換算できるものも存在するのです。
もしお金持ちになりたければ、まず信用される人間になることが重要ということですね。
これがお金の本質となります。
お金を働かせる前に自分が働く
日本人はどのくらいお金を持っているか?
日本人は現金主義で現金を手元に置いておくのが大好きな民族です。よく話題に出てくるのが日本の個人金融資産という数字です。
日銀が発表している「資金循環統計」の中にある「家系」というデータによると、2016年12月末時点では1,800兆円となっており、そのうちなんと937兆円も「現金貯金」という世界でも類を見ない現金大好き民族なのです。
これは、戦時中の「欲しがりません。勝つまでは」というスローガンのもと、せっせと貯金することを政府が国民に進めた政策の名残なのですね。
しかし、実はお金は腐るのです!
この意味を簡単にご説明しますと、たとえば厚生労働省の賃金構造統計基本調査のデータによりますと1968年の大卒の初任給は3万600円です。この1割の3,060円を将来のためと貯金した場合、1年で36,720円のお金が貯まります。
現代では20万3,400円が大卒の平均初任給です。1割は20,340円ですから年間244,080円の貯蓄となります。負担割合は一緒なので「心理的負担」は同じですよね。56年前に1年頑張って貯めたお金は、56年後には約6分の1まで目減りしていることになります。
これが「インフレ」です。つまり、物価が上がるとその分どんどんお金の価値は低下していきます。
今の定額貯金の金利は平均で0.010%ですので、ほぼ無金利の状態。消費者物価上昇率は年率で平均1%上昇していますから、物の方が価値が高いのですね!
ちなみに2019年10月に消費税率が8%から10%に引き上げ予定ですから、より現金貯金は目減りしていきます。
ー投資も重要だが人的資本はもっと重要
「投資」というワードを聞くとなんだか怖いですよね。先ほど話したお金が腐るぐらいなら、株式投資で運用することは決して怖いことではありません。そこで、よく使われる単語が「お金に働いてもらう」という投資ワードです。
もちろん間違ってはいないのですが、投資には「投資」と「投機」があります。
すごく簡単に説明しますと「投資」はゆっくりお金を増やしていく方法です。「投機」は売買を繰り返して早く稼ぐ方法です。よく「投資=投機」みたいなイメージが定着していますが、みんながみんなお金を短期間で稼いでいるものではないのです。
しかし、本当に重要なのは「人的資本」だと著者は語ります。
自分の価値をあげることがもっとも重要なことで、自分の代わりができない人物になればそれだけ「自分という商品」の市場価値は上昇するのですね。
つまり、アイドルコンサートの代替えが効かないように「自分」という価値を高めていくのが重要だと著者は語ります。
勘違いして欲しくないのは、「投資」は悪いことでもなければ怖いことでもありません。よく聞く「株で破産」する人は「レバレッジの投機」が原因のほとんどです。
投資信託などで積み立てるのも「投資」ですし、僕みたいにブログ記事を書くのも時間と知識を支払った「投資」です。広い意味で言えば読書も投資ですよね!
この世で一番大切な保険
この世でもっとも優れている保険をご存知ですか?
それは日本の社会保険です。
社会保険というのは、公的な保険や社会保障の制度のことです。代表的なものは「公的年金」と「健康保険」ですよね。年金制度は問題ありますが、健康保険は先進国のなかでかなり優れていると著者は語ります。
人生で高い買い物と言われる「生命保険」ですが、みなさんは社会保険をベースに考えて契約しましたか?
そもそも、健康保険には「高額医療制度」というものがあります。
通常、現役世代の人は病院で治療してもらうと窓口ではその3割が自己負担となりますが、仮にその治療費が非常に多くなっても、自己負担分を一定金額以下に抑えることができます。
これを知らないで、民間保険会社に余分に保険料を払っている人はとても多いのですね!
ちなみに、住宅ローンを組むと必ず団体信用生命保険に加入します。これは、ローンの名義人が死亡したときや、重度障害が残った場合に一括して住宅ローンを保険会社が支払ってくれる保険です。
このときに保険の見直しがされて、保険代が3分の1まで減少する人も少なくありません。
あなた様の保険は本当に必要な商品を買っていますか?見直すだけで、だいぶ支出を減らすことは可能ですよ!
ーークレジットカードの落とし穴
クレジットカードで支払う場面は増えたと思います。ここで注意して欲しいことが1つあります。
それは「リボ払い」です。
借金には、良いものと悪いものがあります。その悪い借金の代表格が「リボ払い」だと著者は語ります。
ここは本書抜粋して見てみましょうか!
【本書抜粋】
「リボルビング払い」という名称から、何やら支払い方法の1つみたいなイメージですが、リボ払いは紛れもない借金です。「借金」なら抵抗がありますが「ボーナス払い」とか「リボ払い」と言われると途端に抵抗感が無くなります。
ところが、このリボ払い、金利は15〜18%という今の超低金利時代には考えらないぐらいの高い金利を支払わなければなりません。
つまり「リボ払い」にする人は、そもそも収入と支出のバランスが悪すぎるのです。支払っても支払っても、元金は減らないので借金はどんどん膨れ上がります。
そもそも、借金はなるべく長く借りてもらうことを重要視しています。なぜなら、返済期間が長ければそれだけ金利で稼げるからです。
この行き過ぎが、元金を減らさないように金利をめちゃくちゃ高く設定している「闇金」と呼ばれる世界ですね!
「今月はリボ払いでいいや!」なんてそんな簡単に決めて買い物していたとしたならば、まんまと金融会社の戦略にひっかかったということですね。
これは想像以上に苦しみます。
とかく「リボ払い」には気をつけてくださいね!ちなみに、クレジットカード型のキャッシングも同様となります。
まとめ
・お金は腐ります。貯金ではなく使いましょう!
・「社会保険」はものすごく優れている。
・リボ払いは想像以上に苦しみます
いかがだったでしょうか?
お金の勉強は学校では教えてくれません。つまり、自分から学ぶしかないのですね。この記事内容の知識だけでも大いに役立つと思います。より詳しい「年金」や「賃貸VS持ち家 」などの知識は是非とも本書をお手に取ってみてくださいね!