あのとりブログ

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【脳科学×育児】天才児の脳は5歳までに準備しなさい

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米アリゾナ州立大学教育心理学臨床学准教授のジル・スタム氏をご存知ですか?

 

 ジル氏は (New Directions  Institute for Infant Brain Development・幼児期の脳を発達を研究する機関)を創設し、最先端の脳神経科学を育児に活用する研究を行っています。そこで、子どもの才能を伸ばすのに必要なのは「準備できた脳」だと指摘しています。

 

 子どもの発達時期に応じて、親・保育士・教師が示してやるさまざまなスキル。そのスキルは「学ぶ用意の整った脳」があって、初めて活きてきます。

 

 これは、脳科学者の茂木健一郎氏も指摘しています。茂木氏は「脳の80%は5歳ごろまでに基礎が完成してしまう。それまでに「ドーパミン・サイクル」を発達させることが重要」だと語り、5歳までの育児法の重要性は脳科学では定説です。

 

 そこで、ジル氏の著書情報を元に「脳科学×育児」について具体的な育児方法を書いていきたいと思います。

 

【元ネタ本】

子供の脳は5歳までに準備しなさい

子供の脳は5歳までに準備しなさい

 

 

 

「脳科学×育児」脳の発達

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あなたは、脳がどのように発達するかをご存知ですか?

 

 子どもの脳は同時に4つの方向にダイナミックに発達することが分かっています。後ろから前、内側から外側、底部から頂部、右から左の4方向です。

 

脳はおもに、「脳幹」「辺縁系」「大脳皮質」の3つの領域からできています。

 

 専門用語ばかりだと読みにくいので、結論から言いますと「新しい言語と音、動きの感覚的な体験と視覚」これは大きな脳領域のネットワークなのですが、これが5歳までに急速に発達することが最新の脳科学研究で判明しました。

 

 これに加えて、脳科学者の茂木氏は0歳から3歳、遅くても5歳までに脳の80%が完成し、ドーパミン分泌仕組みが構築されると指摘しています。ドーパミンは「脳内報酬」と呼ばれ、「集中力」「やる気」などに大きく関わっています。

 

 とかく、5歳までに「脳幹」「辺縁系」「大脳皮質」「ドーパミン・サイクル」が生後5年で、ほぼ完全にできあがります。よって、5歳までの育児法が、天才児に育てる重要ファクターになるということです。

 

専門的な詳しい内容は本書を読んでみてください。

 

 天才児を育てる。脳の鍛え方

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「あーもう、難しいことは分からない」具体的にどうすればいいの?

 

この手の著作は難しい単語が並び、読書に慣れていないと嫌になってしまいます。

 

 そこで、結論から言いますと「繰り返しの体験。何度もチャレンジ。この反復を通じて脳内の神経回路とネットワークの繋がり」これを強めることが重要です。

 

 ざっくりの説明となりますが、脳内のネットワークの結合は「体験」にて成長します。そして、使えば使うほどに強くなり、使わないと弱くなることが分かっています。ですが、そこで毒親となるのが子供に対しての「過度の期待」です。

 

 脳の発達には順序が決まっています。それを知らずに、3歳児に読書を教えよう、抽象的な数学理論を学ばせようと無理に発達を急がせる親がいます。

 

はっきりと言いますが、それは悪影響です。

 

 子どもは20分以上静かに座って大人の話に耳を傾けることは難しいし、発達していない脳に「読書をしろ」と言っても、反対に感情処理中枢に悪影響を及ぼします。脳の発達には順序があり、それに応じた環境を整えることが重要だと著作は語る。

 

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ーー5歳児までに重要なこと

 

5歳児までにもっとも重要なことがあります。それは「安全な環境と愛情」です。

 

 子どもの運動能力を発達させるためには、体を自由に動かせることです。自然の中で遊ばせることは新しい体験と反復経験を同時に学べます。ですが、そこには危険がたくさんあります。

 

子どもの探求心を損なわないように、本当に危険な時だけ手を差し伸べるぐらいで大丈夫です。

 

これと同じくらい重要なことは「愛情」です。

 

 ネグレストと暴力は脳に有害です。両親の不仲は、子どもにストレスを与え脳が普通より小さくなり、脳内の「扁桃体」や「海馬」がきちんと機能しなくなる可能性があります。

 

 これは医学博士の友田氏や現役でハーバード大学に合格させた廣津留氏も同様の発言があり、信憑性が高い情報だと推測できます。

 

とかく、子どもにはたっぷりの愛情を注いであげてください。

 

【過去記事】

www.anotori.com

 

「読む」「聞く」「話す」の深めかた

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 赤ちゃんは世話をする人の表情に敏感?

 

 赤ちゃんの視覚システムは、主に世話をしてくれる人の顔をはっきり見るのに役立つ作りになっています。それは、赤ちゃんにとって「生存の鍵」だからです。

 

たとえば、赤ちゃんを抱っこすると必ず泣かれる人っていますよね?

 

 この泣かれる人は内心で「落ち込んでいたり、怒っていたり、うつろ」な気持ちになっている人です。赤ちゃんは、愛情のこもった表情から、何かズレがあるとたちまち苦痛を訴え始め泣き出します。

 

 この自分自身の表情は、赤ちゃんの為だけではありません。あなたの為でもあります。パーソノロジー(人相科学)では、不幸顔は科学的に証明されており、不幸な顔をしていると本当に不幸になります。

 

そして、赤ちゃんはそれを一瞬で見抜きます。

 

 不思議なもので「なぜか強運なひと」にも表情のことが書かれています。確かに、日常生活で不幸そうな人を、私たちでも一瞬で見抜きますよね。

 

とかく、赤ちゃんとコミュケーションを図る際は「態度」と「表情」に注意が必要です。

 

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ーー話して、話して、話しまくろう

 

 生まれてから3歳になるまでに話かけられた言葉の数は、その後、測定可能になった時の知能指数に直接影響を与えることが脳科学で分かっています。このことについて著者はこのように語る。

 

【本書抜粋】

子どもの世界を広げるような興味深い言葉を使った本や歌や物語をたくさん与えれば、子どもの知力も同じように伸び広がります。

 

 言葉の持つ力は、3歳になる頃には外から見てもはっきりわかるほどになりますが、そこで止まりはしません。豊かな語彙は、学校教育を受けたそれ以降も、読解力と概念の発達に不可欠です。

 

「子どもに豊かな言葉環境を与えてください」(P164)

 

 つまり、子どもと両親・祖父母との会話や絵本を通じての語彙や表現が知力を向上させる最大のポイントとなります。僕の娘も、まだカタコトですが一生懸命に伝えようとしてきてくれます。

 

 僕と妻は、2人で頷きなら「そうなんだね」「嬉しいね」「よかったね」という肯定的な言葉を持ってしっかりと娘の話を聞きます。私たち夫婦にとって、これ以上幸せな時間はありません。これが「知力向上」に繋がるから一石二鳥です。

 

 どなたでも読みやすくするために「科学的な詳細」を割愛していますが、子どもとの会話を大切にすることが「知力向上」に繋がるという結論です。この科学的詳細を知りたい方は、ぜひ本書を読んでみてください。 

 

ーー余談

クラシック音楽を聴かせると、大人も子どももリラックスすることは分かってますが、脳の構造にはおそらく変化が見られないと著者は語ります。

 

 モーツァルトを聴いて、リラックス反応が起こるかどうか見てみましょう。聴かせるよりも、小さな子どもに初歩的な楽器で演奏させたり、歌を歌ったりさせると、知的発想全般に大きな影響を与えることは判明しています。

 

 まとめ

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 ・脳は5歳までにほぼ完成する。

 

・天才児に育てるには脳の順序を理解する。

 

・子どもとの会話が「知力向上」に繋がる。

 

いかがだったでしょうか?

 

 脳科学・心理学・パーソノロジー・教育学・医学にすべて共通しているのは両親の「愛情」です。スーパーなどで怒鳴っている母親を目にすることがありますが、感情的であればあるほど、子どもの脳にダメージを与える事実を知っておきたいですね。