退職金バカ。50歳から資産を殖やす人と沈む人の違いとは?
あなたは、老後破産する割合は何割かご存知ですか?
あるデータでは、なんと4割だそうです。
50歳からが「自分はどう生きるか」「どうお金と付き合うか」を考える本番だと話すのは、セゾン投信株式会社CEOの中野晴啓氏です。
普段の僕は、暗い未来予想図を話すことを好みません。ですが、ブログを初めてから、今までに読まない著作も手にするようにしています。そこで、手に取った著作が「退職金バカ」です。
今回の著者は「セゾン投信の社長」です。ポジショントークから、必ず投資信託を薦めるように書かれているのは予想は付きますよね。
「あのとりブログ」は著作を元に書いているブログです。決して、投資信託を薦めることを趣旨としたブログでないことを先に言っておきます。
「預貯金、退職金、年金で細々とやっていくよ」そう思っている人は、少し危険かもしれません。
なぜ危険か?
それを、著作を元に書いていきます。
【元ネタ本】
「退職金バカ」とは?
あなたは、50代に平均どのくらい貯蓄があるかご存知ですか?
その答えは、金融広報中央委員会の調査(平成29年)によると資産平均額は1151万円です。
ですが、平均値は莫大な資産を含む人が吊り上げる傾向にあり、おおよそ1,000万円ぐらいが妥当ではないでしょうか。ちなみに、貯蓄「0」は3割超えだそうです。
定年は60〜65歳が一般的ですので、「人生90年時代」と言われている残り20年弱の人生を、「貯蓄、退職金、年金でなんとかやっていく」そうお考えのかたもいるかと思います。
まず確認して欲しいのは、退職金も年金もそんなに貰えない現実です。
ーー退職金はいくら貰えるのか?
【大手企業の平均退職金額】
大手一流企業の大卒で2357万7000円。高卒で2154万9000円です。中小企業白書によると、この国の「大手」とは全体の0.3%しか存在していません。
99.7%が中小企業です。
【中小企業の平均退職金額】
大卒で、1383万9,000円。高卒で1219万1,000円です。
そもそも、退職金制度がない企業もたくさんあります。なぜなら、退職金制度は法律で義務付けられているわけではないからです。
ちなみに、2018年の年金支給額は、国民年金で55,000円。厚生年金で147,000円です。
上記情報を元に、定年退職後に毎月10万円ずつ取り崩したと仮定した場合、約9年2ヶ月で無くなります。
1,100万÷10万円=110ヶ月
110ヶ月÷12ヶ月=9年2ヶ月
※あくまでも概算値です。
退職金の使い道は自由ですが、間違った選択をして熟年離婚&老後破産というダブルパンチを喰らう人も多いのが現実です。
熟年離婚の話は、論点がズレるので軽くにしておきますが、離婚原因の理由は、今まで家にいなかった夫が何するわけでもなく、「そこにいる」ことが自体がストレス。
「子どもが巣立ったタイミングで」と腹に決めている人がほとんどだそうです。
思い込みで、思考停止してしまっていることを「バカの壁」と名付けたのは養老猛司氏です。定年や退職金にもやはり「バカの壁」が存在すると著者は話します。
退職金を投機目的で個別銘柄株に投資したり、前から自分のお店をやりたかったと飲食店経営に走ったり、不動産投資に手を出したりして破産するケースが多いのが特徴です。
見栄と知ったかぶりが損をする?
あなたは、若い人の意見を素直に聞けますか?
素直に聞けない人は、大きく損すると思います。
これは、僕個人の意見ですので根拠などありませんが、「いらないプライドが高い人」は人生苦労すると僕は考えています。
なぜなら、僕もプライドが高いと自覚している一人でもあるからです。
ーー具体的に損するもの
・信頼関係
・金銭
・チャンス
・自己成長
・情報
これは、著者も同様のことを話していますので本書一節を抜粋します。
【本書抜粋】
自分の弱みを見せることができず、なんでも知ったかぶりをする人がいますが、金銭的にも大きな損をするリスクを抱えています。P45
普段働いていて思うことは、根拠ある意見を聞けない人の多さです。
もっといい方法論があるのに「何様だ!」とキレたり、 「昔はこうだった」とかすぐ過去の話を持ち出すのは、決まって中年のおじさんか、60歳を超えた初老の方々です。
「本当に残念な人だな」思ってしまいます。
若い人の方が、情報アンテナは鋭いです。確かに、未熟さは感じますが、現代のアップデートされた情報を持っているのは若い子だと僕は思っています。
見栄・知ったかぶり・プライドこれを捨てることができるか否かで、50歳からの人生は大きく変わってくると著者も話します。
僕は、自分が50代になったその時は、若い人の意見は確実に取り入れます。なぜなら、その選択の方が、合理的だと思うからです。
貯蓄ゼロから運用で100歳まで
今後の老後への危険性は話しました。50歳で陥りやすい「いらないプライド」についても話しました。最後は、具体的にどうすれば金銭的に余裕ある生活を過ごせるか?
結論から言いますと、投資信託への長期的な投資です。
論より証拠です。本書抜粋で見てみましょう。
【本書抜粋】
目標額を仮に2000万円としましょう。65歳までに2,000万円をつくるためには、毎月のいくらの積立が必要になのかを計算します。
【一部割愛】
預貯金なら毎月10万円積立も1,800万円です。では、年利3%で運用できたと仮定して同じように月々10万円を15年間、積み立てた場合、65歳の時点で2275万4000円です。
冒頭でも話しましたが、セゾン投資信託の社長ですので、運用は薦めてきます。僕個人の意見としては、「ポートフォリオ戦略」と「自分で稼ぐチカラ」が必要だと考えています。
もちろん、投資信託での運用も1つの手段。今は、仮想通貨も投機色が強く、ゼロサムゲームと言われてますが、今後通貨として確立する可能性も充分にあります。
あとは「金への投資」も「不動産投資」などもありますね。
でも、僕が大切にしているのは「自己投資」です。
自分の市場価値をあげることができれば、「自分が商品」になることができます。アイドルのコンサートに代理が効かないように、自分の代わりが出来ないような人物になることも同時に考えていくべきだと思っています。
たとえば、作家や美術家。YouTuberやブロガーもそうですね。クリエイターもデザイナーもそうでしょう。
ちなみに、タイムバンクというアプリはご存知ですか?
ーータイムバンクとは?
タイムバンクとは、あなたの「時間」を売買できるアプリで、いま物凄い勢いで成長しているアプリの1つです。
俄かに信じ難い事実ですが、時間を売買できる時代ですよ?w
僕らは、 全世界に繋がるアクセスとチャンスは平等に持っています。でも、僕も含めて使いこなせていないのが現状です。
そこで、僕はよく自分に言い聞かせている言葉があります。
「あなたは何ができる?」
会社だけの評価軸だけで、自分の価値を決めるのでなく、色々な世界からの「評価軸」を持つ。
このメタ認知が「人としての市場価値」をあげるのではないでしょうか。
まとめ
・現時点では、老後の金銭的な未来は暗い。
・「プライド」「見栄」「知ったかぶり」が今後の人生を大きく変える要素になる。
・投資信託も含め人生のポートフォリを戦略を。
いかがだったでしょうか?
最近、ベーシックインカムの話をして未来は明るいと話したばかりですが、直近の未来は現時点では暗そうです。でも、本当に暗いかは誰にも分かりません。誰も未来には行けないからです。