【簡単】イライラしない方法。明治大学教授が教えるネガティブ感情の整理術
人がイライラするきっかけはなんでしょうか?
それは、自分の想像に反した他人の言動にあります。
たとえば、友人とディズニーランドに行く約束をしていたとします。あなたは、以前からすごく楽しみにしていました。当日、支度も終わって友人と待ち合わせ。ですが、約束の時間が過ぎても現れない。連絡したら「寝坊した」とのこと。
このとき、多くの人が寝坊した友人を持っている時間はイライラします。なぜなら、自分の想像していた未来と他人の言動が違ったからです。
この際に、イライラを抑えることができなく、感情の赴くまま友人に「怒り」をぶつけると、ケンカに発展して最悪な結果を招いてしまいかねません。
そこで、イライラしない方法を明治大学文学部教授の斎藤孝氏に教えてもらい「最悪な結果を未然に防ごう!」というのが、この記事です。
では、さっそく本編にはいっていきましょう!
【元ネタ本】
イライラしない方法。イライラの根源
そもそも、なぜヒトはイライラするのか?
それは「未来への不安」や「過去の後悔」などを感じており不安定な心情だからです。
脳科学でも怒りのメカニズムは判明しています。怒りは「大脳辺縁系」で生じて「前頭葉」で抑えるという構造になっています。大脳辺縁系とは「感情や本能」を司る役目をしており、前頭葉は「思考や理性」を司っています。(※詳しくは下記のリンクで確認してみてください)
この脳内システムは、生存競争に必要だからこそ司った本能です。現在の生活に「危機感」を感じており、気持ちに余裕がない状態がイライラを誘発し怒りに繋がります。
つまり、すぐイライラしてしまう人は「未来に不安」を抱えているか「過去の後悔」を引きずっているかのどちらかになります。
そこに、拍車をかけるのが「SNS」の存在です。SNSは、素晴らしい情報を届けてくれるツールでもありますが、同時に見たくない情報にも触れてしまうものです。
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ーー他人と比べてしまう弊害
インスタ映えという言葉が流行るぐらい、他人の目を気にしている人は多いです。インスタ映えが流行った根源は「承認欲求」にあります。「いいね!」をもらうことで、認められたい欲求を簡単に満たしてくれるツールがSNS。
SNSついて著者はこのように語る。
【本書抜粋】
いつでも自分を表現できる、自分のことをアピールできる。そんな時代になったがゆえに、今度は、自分に対する反応がものすごく気になるという新たな感情が芽生えてきます。
「いいね!」が少ないと落胆し、認められていないと落ち込む。アピールしているのに認めてもらえないという新たなネガティブ感情が生まれたのです。
手軽に自己承認欲求を満たせるツールができたために、かえって今まで以上に、他人の目や周囲からの評価が気になり、それに支配されながら生活している人が増えたのではないでしょうか。(P22)
つまり「未来に不安」や「過去に後悔」を感じている人は、現実と理想のギャップに苦しめられながら、他人の華々しい私生活だけ切り取られた写真を目にしてしまいます。
この「嫉妬」や「不満」がストレスに変わり、感情をより不安定にします。
これが「すぐイライラする根源」です。
イライラを抑える。簡単な方法
簡単に「イライラを抑える方法」はないのか?
結論から言いますと、あります。それは「メタ認知」という方法です。
メタ認知とは、簡単に説明しますと自分を「客観視」するチカラのことを指します。
たとえば、飲み会などで羽目を外しすぎた際に、トイレの鏡をふと見て「俺は何やってんだ」と我に返ることってありますよね。これは、鏡を通じて客観視した「メタ認知」です。これをイライラしている際にすると効果があると著者は語ります。
とても簡単な方法で、イライラしたら「鏡」を見てください。これだけで、イライラを抑えることができます。
鏡を見ることができないシチュエーションのときは、もう1人の自分で「自分を見る」という方法があります。幽体離脱したイメージで、上から自分を見下ろす感じです。これだけで、自分を客観視して、イライラを抑えられます。
ーーメシウマ動画はスッキリする?
自分がイライラしてネガティブな状況の時に、映画やYouTubeで「メシウマ動画」を観てみるのも簡単な方法です。
メシウマとは、誰かの悲劇な出来事を見たり聞いたりすることを言います。「人の不幸は蜜の味」とよく言われますが、心理学的にも誰かの不幸を見ると「この人よりはまだマシか」と思えて気持ちが楽になる効果があることが分かっています。
ストレスが溜まったときは、YouTubeで「メシウマ動画」を観るとスッキリしますので試してみてくださいね!
イライラは経済的損失も大きい
イライラしているだけで貧乏になる?
イライラは伝染することが心理学・脳科学でも判明しています。
心理学では「Emotional Contagion・心情伝染」脳科学では「ミラーニューロン」という共感する能力で伝染することが判明しています。
昔から「短期は損気」と言いますが、イライラする事自体は人間らしさの証だと著者は語ります。しかし、イライラが周囲に伝染するとコミュニケーションに難が生じ、チームとしてうまく機能しなくなります。
そして、イライラしている人はチャンスをくれる人に出会う確率も低くなります。
イライラしている人の側にいると、自分もイライラしてくるので、どんどん周囲も避けるようになります。特に、仕事ができる人はこのような人物に敏感です。そして、すぐに感情的になる人物に重要な仕事を任せることはありません。
つまり、イライラしている人は「人望」「チャンス」「信頼」すべてを失っています。
自分の感情は自分でしかコントロールできません。 ぜひ、この記事の方法論を試してイライラを克服。そして、素晴らしい人生を歩んでほしいと思います。
ちなみに、素晴らしい人生を歩むために「強運になる方法」も過去記事に書いていますので、よかったら合わせて読んでみてくださいね!
【過去記事】
まとめ
・イライラの根源は「未来への不安」「過去の後悔」
・イライラを抑えることは簡単。
・イライラしている人は「成功」することはない。
いかがだったでしょうか?
日常生活や仕事でイライラする事は誰でもあります。特に、子どもにイライラし怒ってしまう事もあると思いますが、教育上良くない事も科学的に判明しています。(過去記事)
著者の専門は教育学・身体論・コミニュケーション論です。ぜひ、ご興味がある方は本書をお手に取ってみてはいかがでしょうか?