あのとりブログ

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ハーバード×脳科学でついに判明!成功者になる究極思考法

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 あなたは最新理論の「デフォルト・モード・ネットワーク (DMN)」をご存知ですか?

 

 最新脳科学で明らかになった事実がこの「DMN」です。DMNとは「集中力」の裏側。つまり「非集中力」のことです。詳しくは本編で書いていきますが、集中力は仕事や学業で必要な能力です。

 

 しかし、集中力だけでは成功できない。むしろ「集中力だけでは、あなたにとってマイナスである」と語るのは、ハーバード・メディカル・スクールの精神医学臨床准教授スリニ・ピレイ氏です。

 

 この興味深い発言の真相と最新脳科学の観点から、あなたの「成功」をグッと近づける方法論を書いていきます。

 

【元ネタ本】 

ハーバード×脳科学でわかった究極の思考法

ハーバード×脳科学でわかった究極の思考法

  • 作者: スリニ・ピレイ,千葉敏生
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2018/03/15
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 ハーバード×脳科学で判明したDMN

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あなたは「集中力」こそ成功のカギだと思っていませんか?

 

もちろん、集中力も重要なのですが、もっと大事なのは集中力の「オンとオフ」にあります。

 

 ほとんどの人は、「集中」して取り組むことが問題の解決になると信じています。そのためToDoリスト、リマインダー、耳栓など、物事に「集中」するためのツールをあれこれと試していると思います。ですが、生産性が上がっていないことに気付きませんか?

 

それでは、瞑想やマインドフルネスで「心の筋肉」を鍛えるのどうでしょうか。こちらも必ずしもうまくはいかないことが分かっています。神経学的にいえば「集中」という行為は、情報を脳の最前線に保持しておくことに欠かせない役割を果たしていると著者は語ります。

 

 人間の脳は「外側前頭前皮質」と呼ばれる領域内にある短期記憶に情報をせっせと運んでいます。この領域は作業の遂行に必要な情報を蓄えることから、「記憶のコップ」と著者は呼んでいます。

 

 集中力は、感情や直感と並んで、何が重要かを判断し、将来的に同じ作業をもっと効率的に賢くできるような役割を担っています。しかし、集中力だけではあなたの能力を奪っていることが研究で判明しました。

 

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ーーデフォルト・モード・ネットワーク

 

集中力とは「脳の懐中電灯」だとイメージしてください。

 

 見るべき場所がわかっているなら、目の前の一点を明るく照らし出してくれる。だが、その周辺視野や暗がり全体を照らし出してくれる光線は犠牲になります。

 

この極端な状態を心理学では「非注意性盲目」と呼ばれています。

 

 「非集中」は、遠くまで届いてあたりを広く照らし出す光です。どちらの光も単体では使い道に限界がある。しかし、ふたつをうまく使い分けができれば、電池が長く持ちするうえ、暗闇でもずっと効率的に道が探せることが可能です。

 

 つまり、懐中電灯にオンとオフがあるように、人間の脳にもオンとオフがあります。このオフ「非集中力」のことをデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)と呼びます。

 

 人間の体内リズムは睡眠覚醒サイクルからも分かるように、概日リズムからは逃れることはできないと著者は語ります。

 

では、どのような時がDMN状態で、そのメリットはどのようなものでしょうか。

 

ーDMNのメリット

・扁桃体の活性化が抑えれ、心がリラックスする。

 

・前頭極が活性化し、想像力が高まる。

 

・前島の活動が高まり、自己認識が強化される。

 

・「楔前部」と呼ばれる脳の部分の影響力を制限する。

 

・前頭前皮質の活動を取り戻し、思考をフル回転させ疲労を抑制する。

 

・長期記憶を向上させ、重要な経験を引き出せる。

 

これは希望的観測ではなく神経学できちんと証明された事実です。

 

 集中力だけでは見逃してしまう盲点があります。この実験を体感できるのが、「見えないゴリラ」です。リンク付けしてあるので、試しに実体験してみてください。

 

 DMNスイッチを入れる7つの習慣

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DMN状態を作るにはどうすればいいのか?

 

それには、7つの習慣が必要となります。

 

 本書の方法論を全文書くと文字数がやばいことになるので、簡潔に書いていきます。詳しく知りたい方は、ぜひ本書をお手に取ってみて下さい。

 

ー7つの習慣

1.夢想

 夢想は精神分析で広く用いられる非集中のひとつの形式です。架空の物事に思いつくままに誰かと話しているとき、空想状態に入ります。【空想のやり方】

2.物思い

 物思いは夢想よりも非集中の形になります。暖炉の前やビーチチェアでボケーっとしていれば物思い状態になります。

3.想像

 想像は実現可能かどうかは脇に置います。これは非集中の強力版です。現実ばかり見るよりも、想像力に任せていると解決策を導いてくれる有効な手段です。

4.空想

空想も極めて重要となります。空想で気をつけたいことはストレスや苦労を伴わないことです。 

5.独り言

 自分の脳に語りかける「独り言」が重要です。ブツブツと独り言を発している人は奇妙かもしれませんが、近年の研究ではストレス暖和に有効だと明らかになっています。例えば、テニスの女王セリーナ・ウィリアムズは単に「カモン」ではなく「カモン、セリーナ」と叫んで自分を鼓舞しています。

 

 ポイントは前向きな質問を脳に投げかけることです。「僕と同じハンデを背負っている人は、目標実現のためにどう克服しているのだろう?」などが良いです。

6.体を使う

 体を使うと認知リズムが活性化します。見知らぬ道をハイキングするなどは、非集中のスイッチが入りやすいです。

7.瞑想

瞑想の重要性は脳科学では定番です。瞑想は脳内整理をするので、スッキリするし行き詰まりや学習の効率を高め、クリエティブになることが実験で判明しています。

 

この7つの習慣が「DMN強化」につながります。

 

 自分を超え続ける「非集中」のコツ

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自分を超え続けるコツはあるのか?

 

結論から言えば、あります。

 

 その方法は、自分自身の欲求を認めて、自分と会話することです。SEOは検索エンジン最適化ですが、もうひとつ違うSEOがあると著者は語ります。

 

それが「Self-Esteenm Mainetenance'SEM」、日本語で「自尊心最適化」です。

 

 以前にもブログで書きましたが、人間の脳は省エネで環境の変化を嫌います。つまり現状維持をもっとも好むのです。目標を達成しようと考えた時、人は「願望」と「現状維持」との葛藤を起こしストレスを感じます。このストレスは、頭脳疲労となり「不安」を感じ「恐怖」も伴います。

 

著者は自分を超える方法論をこのように語っています。

 

【本書抜粋】

何を成し遂げるにも代償を伴うということを認める。

 

 理想の自己像をイメージし、あなたの未来は現在の環境ではなくあなたの意志によって作られることを知る。

 

あなた自身の矛盾を掘り下げる。(P267)

 

 心理学で「恐怖突入」という方法論があります。恐怖突入とは、あえて自分が恐れていることを何度も試すことで恐怖感情に慣れていく方法論です。筋トレは、筋肉がいったん破壊されてから超回復という回復しながら肥大化していきます。

 

 これと同様で、不安や恐怖も「不安対象」に思い切って飛び込んでしまうことで、恐怖に慣れる耐性を肥大化させていきます。これが「自尊心最適化」になります。

 

ですが、恐怖突入する際にこのような言葉を脳が語りかけてくると思います。

 

「なぜ挑戦する意味がある?」

 

 これは、現状維持しようとする脳からの司令です。ですが、「不安」や「恐怖」が強い行動にしか自己成長と成功はありません。まずは、自分の欲求を認めてその気持ちに素直になる。そして、恐怖突入を繰り返して不安に慣れる。

 

この方法しか「自分を超え続けることはできない」と著者は語ります。

 

 まとめ

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・集中力と非集中力は表裏一体。オンとオフができないと生産性は下がる。

 

・DMNを強化する6つの方法論が科学的に判明している。

 

・自分を超えるには自分自身のSEO対策が必要。

 

いかがだったでしょうか?

 

 なかなか読み応えがある著作でした。 普段あまり読書していない人は、難しい内容に思えるかもしれません。ですが、一読する価値はありますのでおすすめです。