あのとりブログ

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「感情のコントロール」が上手い人と下手な人の違いとは?

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あなたは感情がすぐ態度にでますか?

 

精神医学の世界で重要視されるものの一つに「感情」というものがあります。

 

 性格が悪いとか、人間関係がうまくいかないというのは、感情に振り回されたものの見方や行動をするからであって、自分の「感情の整理」が上手にできれば、性格の問題の大半部分が解決できると話す先生がいます。

 

 その先生が、精神科医で国際医療福祉大学教授の和田秀樹氏です。心理学では「自分の性格は思い込み」という一節もありますが、なかなか思い込みから脱却するのは難しいです。

 

 そこで、精神医学の観点から「感情のコントロール」で自分を変えようというのがこの記事の主旨となります。では、さっそく内容に入っていきましょう!

 

【元ネタ本】

「感情の整理」が上手い人下手な人―感情コントロールで自分が変わる (WIDE SHINSHO)(新講社ワイド新書)

「感情の整理」が上手い人下手な人―感情コントロールで自分が変わる (WIDE SHINSHO)(新講社ワイド新書)

 

 

 

 感情コントロールの重要性

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不機嫌な人は嫌われる?

 

不機嫌な人は単純に人から嫌われますが、デメリットはこれだけではありません。

 

 「何を考えているのかわからない」「なぜ不機嫌なのかわからない」こういったわかりにくさは、周りから見ればただの「わがまま」にしか映りません。これが上司や夫であろうと、どんなに立派で実績があろうと「稚拙に見える」と著者は忠告しています。

 

まだまだ弊害があります。

 

 たとえば、本当は嬉しいはずなのに、その感情を押し殺して「はぁ、別に?」みたいな態度や、「こんなこともわからないのか」と上から目線で教える態度は、不機嫌な相手を嫌いになるだけでなく、その人の能力までも否定したくなります。

 

 つまり、不機嫌でいることにメリットは一つもありません。他人の悪口や批判ばかりしている人に「うわぁ、この人素敵!」とはならないということです。

 

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ーー対人関係がうまくいかない理由は「表情」にある

 

人間関係がうまくいかない人は、往々にして「顔に出やすい人」だと著者は語る。

 

 著者は精神科医ですので、多くの診察と研究を積み重ねてきています。そこで、すぐ不機嫌になる人や、ムッとした表情を浮かべる人、落ち込んだ顔をする人は「対人関係でつまずきやすい」そうです。

 

なぜ感情が表情に出てしまうのだろうか?

 

このことについて本書抜粋で見てみます。

 

【本書抜粋】 

誰かと会おうとすると気が重たくなったり、友人や知人と会うたびにイライラしたりすることはありませんか?

 

そういう人は、じつは自分の感情がわかっていない場合が多いのです。

 

これは日ごろから感情を押し殺したり、表に出さないようにしたりしてきた日本人にとってそれほど珍しいことではありません。(P27)

 

 つまり、自分の感情を理解している「つもり」であって本当は感情を理解していないということです。 僕の意見は、心中の目線が「自分」に向いているとき表情が顔に出ていると感じます。「なんで俺が」とか「めんどくさいな」と内心で思っているときです。

 

 感情をコントロールし、表情や態度に出さない解決策の第一歩は「自分の感情に気付く」ことだと著者は語ります。心中での主語が「自分」になったとき、自分の感情に気付くポイントだと思います。

 

 「悪感情」を乗り越える

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私の周りには、どうしてだらしない人間ばかりなのか? 

 

このように考えるのは、ある心理状況が関係しています。

 

 それは、きれい好きな人の目にはだらしない人が気になり、神経質な人には無神経な人が気になる。約束の時間を守る人は遅刻する人が気になるのです。

 

つまり、自分の反対特徴に目が行きやすい心理で、これを「悪感情」と本書には書かれています。

 

この心理を克服するには「自分の性格を認める」ことで「悪感情」を乗り越えることができます。

 

 以前に、自分の性格は「思い込み」だと話しました。もちろん、思い込みなのですが、ヒトは「アンカリング」といって思考を固定させたり、脳機能学では「コンフォートゾーン」といって、現状に戻ろうとする抑制機能があるとされています。

 

 つまり、性格は他者からの「意見」や「感想」にすぎないものですが、性格を変えようとしても抑制機能が働き、現状に戻ろうとするチカラも同時に働くということです。

 

よって、現状の性格をまずは「認める」姿勢が重要となります。

 

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ーー自分の性格を認める

 

 たとえば、自分が人よりきれい好きなところや神経質な傾向があるとします。この事実を認めることで、感情的にならずに済むと著者は語る。少なくとも、怒りや不機嫌な気持ちにとらわれることはなくなります。

 

「わたしがきれい好きだから、よけいにそう感じるんだな」と自分の悪感情をコントロールするには、自分の性格を「認める」ことにあるので本書抜粋で著者の意見を見てみます。

 

【本書抜粋】

悪感情から抜け出せない人は、自分の性格に少しぐらいのかたよりがあっても認めません。

 

自分はあくまでも正常で、ごくふつうの性格で、むしろ周囲の人間の方が性格的なかたよりがあると思っています。(P33)

 

これも以前に記事にした、内科医である梅谷氏の著作「ゆがんだ正義感で他人を支配しようとする人」でも、性格の偏りについて言及していましたね。

 

 つまり、感情のコントロールが下手な人は「自分の性格に偏りがある」この現実を無視する傾向にあり、他人や環境に責任転換していると言えます。しかし、きれい好きも神経質も悪いことでは決してありません。

 

ただ、自分にはそういった「偏りがある」という認識が必要だという話です。

 

 感情のコントロールが上手い人

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人から好かれる人はどんな特徴?

 

それは、いつも「機嫌がいい人」です。

 

「別に、人に好かれようなんて思わない」と、もし思ってしまったなら危険信号です。なぜなら、すでに偏りがあるからです。

 

 先ほども話しましたが、感情のコントロールが下手な人は「嫉妬」「妬み」「二分割思考」が根本的な原因です。本当は「すごい」「いいな」と思っていることを「別に」と自分の感情に嘘つくことが不機嫌の原因です。

 

そこで、この改善する重要ポイントは「自分を信じる」ことにあります。

 

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ーー自分を信じることで変われる

 

「EQ」という言葉をご存知ですか?

 

EQとは(emotional quotient=心の知能数)で対人関係や感情のコントロール能力に重点を置いた知能の考え方です。EQは次の5つの能力に分けられます。

 

【EQ・5つの能力】

1.自分の感情を正確に知る。

2.自分の感情をコントロールできる。

3.楽観的にものごとを考える。

4.相手の感情を知る。

5.社交能力

 

科学的観点からは、この能力が高い人間が「機嫌がいい人」になります。

 

 これらは前頭葉の機能によるものなので、感情のコントロールができない人は前頭葉を鍛える必要があります。前頭葉を鍛える方法は本書を読むか、または詳しい内容が書かれた記事をリンク付けしたので参照してください。

 

本記事は「自分を信じる」重要性を著者が語っているので、そこにフォーカスします。

 

 著者の座右の銘が「自分を信じよ」という言葉だそうです。もちろん、人間ですので自信を失うことも不安になることもあります。しかし、自分を信じている人は「アクシデント」や「難問」を決して放り投げないと著者は語ります。

 

 昨日、就寝前の自由時間にYouTubeを観ていました。そうしたら「めちゃイケ」の元メンバー三中氏の動画にたどり着きました。僕は彼をこの動画で初めて知ったのですが、彼の言動には本記事に繋がるものを感じました。

 

【三中氏のYouTube】

www.youtube.com

 

 彼は仕事を途中で放り投げたそうです。たぶん、自分を信じることができなかったのでしょう。この動画でもわかるように「機嫌が悪い人」は、どうしても幼稚に見えてしまいます。

 

では、自分を信じるとは「何を信じる」ことなのでしょうか?

 

 それは「成長願望を素直に信じる」ことにあると著者は語ります。学びたい、知りたい、できるようになりたい、こんな人間になりたいという「成長願望を抱いている自分」を信じることです。

 

 成長願望に素直な人は、自分より優れた人物を素直に認め、謝ることや教わることにためらいを持ちません。「機嫌のいい人」になるには「自分を信じる」ことも重要だと本書を読んでそう思いました。

 

 まとめ 

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・不機嫌な人のデメリットは多いがメリットはない。

 

・自分の性格を認めることが第一歩。

 

・「自分を信じる」ことで開かれる扉がある。

 

いかがだったでしょうか?

 

 本書のAmazonクリック回数が「101回」を見て、多くの人が「感情のコントロール」に興味があり、改善したいと考えているのがわかります。

 

  僕も本書を読んで、反省する箇所は何度となく出てきました。より詳しい内容を知りたい方は本書を読んだみてくださいね!