あのとりブログ

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子供が勉強を嫌がる。大学教授が教える「勉強の面白さ」を伝える方法

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あなたにとって学校の「勉強」とはどういった行為だと思いますか?

 

 僕は、年号や単語をひたすら「暗記する行為」だと思っていました。だから、勉強は出来ませんでした。なぜなら、暗記は面白くないからです。

 

 勉強を嫌がる子供が、自発的に勉強するには機械的に知識を詰め込むことでなく、ものごとの「なぜ?」を考える能力、智慧(ちえ)を身につけることだと語るのは、工学博士で、静岡理工科大学教授の志村史夫氏です。

 

では、具体的にどうすれば子供に「勉強の面白さ」を伝える事ができるのか。

 

さっそく内容に入っていきましょう。

 

【元ネタ本】

勉強ギライな子どもに「勉強の面白さ」を伝える方法 (ワニブックスPLUS新書)

勉強ギライな子どもに「勉強の面白さ」を伝える方法 (ワニブックスPLUS新書)

 

 

 

 子供が勉強を嫌がる。なぜ勉強はしないといけないのか?

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あなたは子供に「なぜ勉強しないといけないの?」と聞かれたらどう答えますか?

 

「将来のためだよ」とか「成績をよくするため」など色々あると思います。ですが、著者は、学生にこのように答えていると語ります。

 

【本文抜粋】

 どうして、学校でいろいろなことを勉強するのかといえば、それは「物事を、自分の頭できちんと道筋立てて考えることができるようになる」ためなのです。

(P38)

 

つまり、勉強とは自分の頭で「なぜ?」を解決するために熟考する行為です。

 

 ですが、今の勉強のほとんどが暗記です。英単語を覚え、歴史を覚え、漢字を覚え、計算式を覚えていきますが「なぜこの暗記が必要なのか?」さっぱり分からないのが子供です。

 

それが、勉強を嫌う根本的な原因だと著者は指摘しています。

 

 勉強の主眼が「試験対応」「受験対応」になっているから、勉強がまったく面白くない。そして、物事を熟考することが出来なくなります。

 

 なぜなら、ただ年号や記号を暗記しているだけだからです。ひたすら暗記する行為で、勉強の面白さを感じるほうが難しいのではないでしょうか?

 

ーーいまの新入社員とは?

  

「仕事は手段」だと考え、指示待ち社員が増えているそうです。

 

「指示待ちでどうするんだ!」「自分で考えて行動しろ!」と会社ではよく聞かれます。

 

  自発性を会社は求めてますが、勉強は「試験対策の手段」だと考え育ってきた新入社員からしてみれば、指示待ち行為は普通なのではないでしょうか。

 

 つまり、「なぜ?」は考えなくていい。ひたすら、先生が「試験にでる」と言った箇所を暗記すれば点数になった世界しか知らないからです。むしろ、それを親や先生に求められてきたのです。

 

 これが、学校での「勉強」と社会で求めれる「能力」の違いだと分かってもらえたかと思います。高学歴でもワーキングプアになる理由もこれで頷けませんか?

 

 ただ、それでは読者さんが求めている解決策にはなっていないと思います。

 

 読者さんが求めているのは、具体的に「勉強をさせる方法論」だと思います。その方法論はこの記事には書かれていませんので、過去記事でどうぞ。

 

 この過去記事には、すべて公立学校にて一度も留学経験がないにも関わらず、ハーバード大学に現役合格させた母親が書いた著作です。

 

 ですが、ハーバードに行く方法論を知れても、それで幸せになるかは別問題です。勉強の本質は、過去記事の著者も本書著者も同じことを言っているからです。

  

 スピードラーニングは効果なし?

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あなたは、聞き流すだけで英会話できるようになるCM見たことありませんか?

 

 よく、1日30分聞き流すだけとCMしていますが、1日30分聞き流すだけで、英会話が話せるようになる所要時間は約27年要すると著者は話します。

 

 スピードラーニングの英会話できるようになる根拠は「幼児が言葉を覚えるのに教科書や辞書は使わない。ただ、周囲の言葉を聞き流しているだけである」と言っています。

 

 確かに、僕たちは母国語を習得する過程は「聞→聴→話→読→書」です。しかし、これはあくまでも母国語の場合です。

 

 しかも、1つの言葉が一応に使えるというレベルに達するまでに平均5000時間ほど聞く必要があるという統計があります。

 

このくだりを本書抜粋で見てましょう。

 

【本書抜粋】

 日本の子どもが日本語でコミニュケーションできるようになり始めるのは何歳くらいからか考えてみてください。早い子で2歳くらい、普通で3歳くらいからでしょう。

 

 例えば、日本語を1日に平均して5時間聞くとすれば、上記の5,000時間に達するためには約2.7年が必要ということになり、子どもが日本語でコミュニーケーションを始めるのは2〜3歳ということと、つじつまが合います。

 

 英語教材の宣伝文句のように「1日30分聞き流す」とすれば、5,000時間"聞き流す”ためには10,000日、つまり約27年を要することになります。(P118)

 

 残念ながら、スピードラーニングはよほどの語学の天才でない限り「1日30分、ただ聞き流す」で実用的な英語力は習得は無理だそうです。

 

※ブログタイトルと論点ズレていますが、本書内で面白かった箇所なので書きました。

 

 感性が勉強の面白さに繋がる?

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勉強を面白いと感じさせるためにはどうすればいいか?

 

それは、感性を磨くことです。

 

具体的な方法論は、美術館や自然に自分自身の身体で触れることだとアドバイスしています。

 

 人間の天性の感性が最も豊かになるのは幼児・小学生の時代です。したがって、両親、学校の先生が第一にすべきことは、彼らの天性の感性を伸ばすことだと著者は語ります。

 

 第1章で話した「暗記」についても過去記事に脳科学的に具体的な方法論を書いています。ただ、この方法論も「自分が資格勉強で暗記したい時などに有効な方法論」です。子どもが、やるかはまた話しは違ってきます。

 

それこそ、自発性でなければ「やれ」と言ってもやらないでしょう。

 

 

本書は終始一貫して「なぜ?という気持ちを大事にさせなさい」と書かれていました。

 

 自発的に勉強するようになるには、自然の中で昆虫や草花に触れ、「なぜ?」と思うヒントを与えてあげるしか親には出来ないのかもしれません。

 

 まとめ

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・子どもが勉強を嫌がるのは普通。子どもの「なぜ?」を大切にする。

 

・スピードラーニングで英会話をできるようになるには27年かかる。

 

・子どもの感性が「なぜ?」という自発的行動の根源となる。

 

いかがだったでしょうか?

 

 第二章の「スピードラーニング」は完全に論点ズレていますが、本書を書き下ろすと「なぜ?」を大切にだけで終わってしまいブログとして成り立たなかったために、本書内の面白いと思ったところを書き出しました。

 

論点ズレたことをお詫びしますm(_ _)m